
カバーリングとは、敷き布団や掛け布団、枕などをシーツや専用の寝具カバーで覆うことを言います。
目次
カバーリングをする理由
寝具にカバーリングをすることで得られるメリットはいくつかあります。
寝具を保護し、清潔に保つ
布団や枕の側生地は中綿をしっかりと包むために縫合されているもので、汚れたり破れたりしても、仕立て直しをするとき以外には交換できるものではありません。
寝具カバーは必要に応じて洗濯や交換が出来るため、お布団や枕を保護したり清潔に使用していくためには欠かせないものです。
快眠しやすい環境を作る
お布団や枕は肌に直接触れるものであるだけに、その使い心地は快眠のしやすさに関わってきます。
特に寝具の肌触りや吸湿・発散性は、快適な睡眠を得る上で非常に大切なものとなりますが、適切な寝具カバーを使用することで、よりお布団や枕の使い心地を向上させることが出来ます。
それぞれの寝具のメリットを活かす
寝具はその素材やつくりによって、それぞれ異なるメリットをもっています。しかし、カバーとの相性が悪ければ、寝具はその本来のメリットを十分に活かすことができなくなってしまいます。
適切な寝具カバーを選ぶことは、それぞれのお布団や枕のもつ使用感や機能性を活かすために不可欠なことなのです。
寝具カバーの素材について
カバーリングにおいて、寝具カバーの素材は、最も重要な要素であるといっても過言ではありません。なぜなら、上に述べた快眠のしやすさや布団や枕との相性は、概ね寝具カバーの素材によって決まってくるからです。
例えば、綿などの布団カバーは、羽毛布団などと一緒に使用することで、お布団の保温効果やクッション性を高めつつ、ムレなどを起こりにくくしてくれますが、保温性や通気性の低い寝具カバーだと、羽毛布団の保温性の良さが活かされなかったり、保温性に問題がなくてもムレが起こりやすく寝心地が悪くなってしまいます。
どのような、素材の寝具カバーが良いかということは一概には言えませんが、それぞれのお布団や枕のメリットを相殺してしまわないようなものであるということがその第一の条件となります。
天然繊維を100%使用した寝具カバーであれば、吸湿性や保温性など機能性の面で優れているものも多いですので、もし迷われる方はそのようなものを選ばれると良いのではないでしょうか。
寝具カバーを選ぶポイント
寝具カバーを選ぶポイントとしては、素材は大きなものですが、それ以外のポイントとしては以下のようなものもあります。
適切なサイズを選ぶ
寝具カバーのサイズは小さすぎても布団を十分に包むことが出来ませんし、大きすぎても生地が撚れ、寝心地が悪くなってしまいます。
寝具カバーは、お布団や枕に生地がきちんとフィットすることで、本来の使用感や機能性が得られるようになっていますので、適切なサイズのものを選ぶようにしましょう。
デザインも大事な要素
カバーリングをする上で、その大切さが意外と見落とされがちなのが、寝具カバーのデザインです。
好みの寝具カバーのデザインを選ぶことは、インテリアの面でも大切なことでありますが、よりリラックスできる入眠環境をつくるうえでも大切なことであります。
もし、特に好みのものがなければ、交感神経が刺激されやすい発色が強いものよりも、少し落ち着きのある色使いの寝具カバーを選ばれると良いでしょう。
着脱のし易さにも注目
カバーリング用品の着脱のし易さはお手入れのし易さにも繋がります。
シーツや寝具カバーは出来ればこまめに洗濯をしたいものですが、洗濯時の取り外しの手間や選択のし易さ考えると、着脱のし易いものの方が望ましいです。
ただ、お布団の上げ下ろしの際、カバーが外れたりするのが面倒な方は、ファスナー式のものなどを選ばれても良いでしょう。
まとめ
カバーリングは布団や枕などを快適に、そして衛生的に使用していくためには不可欠なものです。
もし、シーツや敷きパッドなどのカバーリング用品を装着しなければ、当然、布団や枕の生地は汗などにさらされダニやカビの温床となるだけではなく、寝具それ自体も痛んでしまいます。
また、布団の中綿や側生地にこだわっていても、それをカバーリングをするものがあまり良くなければ、その性能は著しく低下してしまう場合があります。したがって、カバーリングは寝具本来の特性を活かすためには大変重要なものになります。
カバーリング用品の素材に関しては、はじめの方で天然繊維を使用したものをおすすめしましたが、もちろん化学繊維を使用したものが悪いというわけではありません。
例えば、カバーリング用品の中には合成繊維であるポリエステルを使用したものも多くありますが、ポリエステルを用いた生地は耐久性が良く、また洗濯などのメンテナンスもし易いというメリットがあります。
ただし、やはり化学繊維100%のものになると、肌が弱い方などには合わなかったり、吸湿性が低くなりやすいといった傾向があります。
したがって、シーツや敷きパッドを選ばれる際は、必ずしも化学繊維を避ける必要はありませんが、出来れば天然繊維との混紡素材のものなども視野に入れられると良いでしょう。また、混紡生地には混紡される繊維の比率がありますので、ご自身にあったカバーリング用品を選ぶためにも、製品に表記されている混紡率を参照にされてみてはいかがでしょうか。