
「睡眠時間を削ってでも時間が欲しい!」という方、けっこうたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
とはいえ、睡眠は体や脳の疲れを取るためのに絶対欠かせませんから、ゼロというわけにはいきません。
人間は、1日最低何時間眠れば、生きていけるのでしょうか?
今回はこのあたりをお話ししたいと思います。
1日に必要な睡眠時間はこれだけ!
近年は、ポリグラフで脳波を計測することによって客観的な睡眠時間の計測もできるようになりましたが、これによって、人間の睡眠時間は年齢によって異なることがわかってきました。以下の表の通りです。
年齢 | 睡眠時間 |
10代前半 | 8時間 |
25歳 | 7時間 |
45歳 | 6.5時間 |
65歳 | 6時間 |
年をとるごとに、睡眠時間というのは短くなる傾向があるわけです。
ですので、厳密にいうと、最低限必要な睡眠時間というのは「年齢によって異なる」が正しいのですが、「これ以上減らすと問題があるライン」というのは存在します。
それはどのくらいか?というと、
4.5時間
となります。なぜなのか?理由をご説明しましょう。
人間の睡眠は、深い「ノンレム睡眠」と浅い「レム睡眠」が交互に行われます。この交互に行われる周期は、約1.5時間といわれています。
そして人間の睡眠では、最初の3時間に成長ホルモンが分泌されますので、この分は削れません。
さらに心身を修復させるのに1周期=1.5時間かかるとすれば、計4.5時間以上の睡眠は絶対に必要という計算が成り立つわけです。
ちなみに、「ノンレム睡眠から次のノンレム睡眠まで約1.5時間」ということは、全体の睡眠時間も「1.5の倍数時間」だけ寝れば快適ということもわかります。4.5時間以上寝たい場合は、6時間,7.5時間ととるべきなんですね。
睡眠時間を減らす方法
ところが現実には、みんな4.5時間で眠れるほど簡単ではないわけです。もっと長い時間寝ている方が大半ではないでしょうか。
ただ中には、睡眠時間が短くても大丈夫な、「ショートスリーパー」と呼ばれる人もいます。日本人では5~8%いるとされています。
ショートスリーパーは体の中に、短い睡眠時間でも対応できるような遺伝子を持っているため、一般の人がショートスリーパーになることはできませんが、睡眠時間をできるだけ短くし、ショートスリーパーに近づく方法はあります。
- とりあえず睡眠時間を30分短縮する
これを3週間続ける
体に無理がなければ1.に戻り、さらに30分短縮
体に無理が出れば、もう1週間同じ時間寝てみて、それでも眠いようならここでストップ
睡眠時間を短縮する時は、起床時刻を同じにすることが重要です。
4.の状態になったら、もうこれ以上近づけないということですので、無理はしないでください。
4.でストップする前の睡眠時間でしばらく過ごせば、体の方がこのリズムに慣れてきます。
最後に
ショートスリーパーは別にすると、やっぱり睡眠時間を短くしすぎるのは体に無理が出ます。睡眠時間を短縮するにしても、無理のないプランで行うことが大切です。
逆に、無理なく睡眠時間を短縮させることができれば、削った分だけ時間が自由になります。次はこれを有効に時間を使うことを考えましょう。