
「眠りたいのになかなか眠れない」「眠ろうと思うほど目が冴える」など、睡眠の悩みを抱えている人は少なくないでしょう。
とはいえ、「眠れない」という原因は人それぞれ違います。そこで、自分の生活習慣に眠れない理由が隠れていないか探ってみましょう。
可能性として考えられる、眠れない主な原因を7つご紹介します。
目次
生活音などの音が気になるせいで眠れない
人の聴覚は、寝ている間でも周りの音を感知しています。音は睡眠に大きな影響を与えるので、睡眠中に不快な音が鳴っている環境は眠りを妨害する原因になるのです。
エアコンの室外機や冷蔵庫などが運転している連続音や電話の着信音、隣家の人の話し声や足音・ドアの開閉などの生活音が常に耳に入るような環境では、心地よい睡眠を得ることはできません。
寝室のカーテンを遮音や遮光効果のあるものに替えたり、窓に防犯フィルムなどを貼ったりするとかなりの遮音効果が期待できます。
寝室に光があって眠れない
寝ている間に光が邪魔をして眠れない場合もあります。光といってもスマホやパソコンなど電子機器の人工的な強い光が点灯したままの環境では脳が覚醒してしまい、睡眠に悪影響を与えてしまいます。
また、夜寝る前になっても明るすぎる照明を浴びているなども交感神経が刺激されて鎮まらず、寝つきの悪さにつながります。
就寝前には室内の照明を暗くしたり間接照明に切り替えたりなど、目で受ける光の刺激を少なくする工夫をするとよいでしょう。
ストレスが邪魔して眠れない
仕事での人間関係や日常で気がかりなことを抱えているなど、ストレスを感じてはいませんか?
日中の悩みごとを寝床に持ち込んであれこれ考え出すと、脳を興奮させてしまい眠れない原因になります。
また、明日に備えて「早く眠らないと」と焦れば焦るほど、自分へのストレスとなって跳ね返ってきます。
横になってまで不安になるようなことがあり眠れない場合には、いったん起き上がってストレスのもとになっている思考を強制的に遮断してしまいましょう。
また、悩みごとなどを紙に書き出して整理してみるのも客観的な思考になれるのでおすすめです。
入浴習慣が原因で眠れない
寝る前に42℃以上もある熱いお風呂に入っている・逆に湯船に浸かる習慣がなくシャワーだけで済ませているなどの入浴習慣が原因で眠れないこともあります。
このような入浴を習慣にしている人は交感神経が鎮まる効果を得られないため、寝つきが悪くなったり深く眠れなかったりしている可能性が高いといえます。
効果的な対策は、38℃~40℃ほどのぬるめのお湯にゆったり浸かること。すると副交感神経が刺激されて、身体の緊張がほぐれリラックス状態になり自然な眠気を催してきます。
寝る30分から1時間ほど前に、20分ほど湯船に浸かる習慣をつけることをおすすめします。
暑さや寒さなどの気温や湿度が原因で眠れない
人の身体は、想像している以上に温度の変化に対してとても敏感です。
夏場は暑さや湿度のせいで寝苦しくなり、冬場は寒さや空気の乾燥で寝つきが悪くなることがあるなど、睡眠に悪影響が及びます。
そこで、気持ちよく眠るには、一晩中室内の温度や湿度を同じ状態に保つことがポイントになります。
窓の開け閉めなどで室温を調整するよりも、エアコンなどでコントロールした方が効率的でおすすめです。
食事時間やその内容が原因で眠れない
寝る直前の食事は寝つきを悪くする大きな原因です。
とくに満腹の状態で寝てしまうと胃の消化が間に合わず、消化不良になったり逆流性食道炎の原因となったりする場合があります。
消化が完了するには2~3時間ほど時間がかかるので、夕食は寝る3時間前までに済ませておくのが理想的です。
また、香辛料の利いた食事は交感神経に刺激を与えるため、脳を興奮させて睡眠を邪魔する要因になるので避けたほうが無難といえるでしょう。
寝る前のアルコールやタバコなどが原因で眠れない
夜の食事でお酒を楽しむ人は多いと思います。また、寝酒は寝つきがよくなるイメージがありますが睡眠に大きな悪影響を与えます。
たしかにお酒を飲んだ直後はアルコールの催眠作用で眠くなりますが、数時間経ったあとにアルコールが分解されると発生するアセトアルデヒドは覚醒作用があるので、深い睡眠をさまたげ中途覚醒の大きな原因となるのです。
また、タバコにも交感神経を刺激する作用があるので、寝る直前の一服は睡眠妨害の原因になります。どうしても習慣になっている人は、せめて寝る1時間前までにすることをおすすめします。
眠れない原因に考えられる主な生活習慣を7つご紹介しました。
眠れなくて苦労している人は、なにか当てはまる・思い当たるフシがありましたでしょうか。眠れない苦労と天秤にかけてみて、この機会に生活習慣を見直してみるのもよいかもしれませんね。