
毎日長時間使っている枕ですが、意外と気にされることがないのが中身の素材。
素材によって使い心地が変わり寝心地が左右されるので、枕を選ぶ場合にはとても重要なポイントなのです。
そんな枕で使われている主な6つの素材と特徴などをご紹介します。枕選びの際に参考にしてくださいね。
枕の素材を選ぶ時のポイントと種類・特徴
枕の素材にはいろいろな種類があり、どんな基準で選んだらよいのかわからないという人も少なくないでしょう。
枕の素材を選ぶ際に重要なのは、「自分がリラックスできて寝心地がよいものを選ぶ」ということ。すると快眠にもつながりやすくなります。
枕の中身の素材もさまざまなので、リラックスの度合いや寝心地が大きく左右されます。それぞれにメリット・デメリットがあるので、それらをよく比較する必要があるでしょう。
では、枕の中身の素材とその特徴を簡単にご紹介します。
ポリエステル綿
人工的に加工された綿状の化学繊維です。クッション性にすぐれていてふんわりやわらかな感触が特徴。硬めの枕が苦手という人におすすめの素材です。
枕の中ではかなり安価に手に入り、軽くて通気性にすぐれた素材が多いものですが、中身の弾力が失われるまでの期間が速いのが欠点。
基本的には水洗いが可能なので衛生的ですが、長く使い続けられないので買い替えの頻度が高くなる素材といえます。
低反発ウレタン
指や手のひらを押しつけるとその跡が残るほどの低い反発力が大きな特徴。
フィット感が高く、身体の圧力を分散させることにすぐれている素材です。使用する人の体形や重さに合わせて負担を軽くしてくれます。
また、寝ている間にどんな姿勢になっても枕自体がそれに沿って変形してくれるので、首元にコリやしびれなどが起こることがありません。
頭を包み込んでくれるような安定感があるので快眠しやすい素材である一方、通気性が悪く熱がこもりやすいのでムレやすいというデメリットが。
そのため、梅雨どきや夏場にそのまま使うと寝苦しくなったり強い不快感となったりするので、時季に合わせて使い分けるとよいでしょう。
基本的に水洗いはできないので、定期的な陰干しでのお手入れが必要。素材の内部の空気をこまめに入れ替えて清潔を保ちましょう。
そばがら
その名のとおりソバを原料としている穀物由来の素材です。
乾燥させたソバの実を採ったあとに残るカラを利用しているもので、自然素材ならではの高い吸湿性とすぐれた放熱性を持ち合わせているのが特徴。
通気性も高く寝ている間の湿気を逃がしてくれるので、寝ている間にかく汗と頭のムレ対策に最適な枕の素材といえるでしょう。
比較的安価ですが、しっかりとした感触でボリューム感もあり、硬めの枕が好みの人に向いている素材でもあります。
デメリットには、使っているうちにそばがらが潰れてしまい、細かくなった中身が枕から漏れやすいことが挙げられます。
また、天日干しをしないまま使い続けていると夏場に虫がわいたりするので注意が必要です。
羽根(フェザー)
動物素材の代表格といえる羽毛。主に水鳥の羽根を素材にしているもので、やわらかなクッション性があるのが特徴です。
羽根を素材に使った枕は、頭を包みこむような感覚とふわふわした感触を体感できます。高さを求めるものとしては向いていませんが、やわらかな枕が好みの人にとてもおすすめです。
通気性がよくて吸湿性があるのと同時に発散性も持ち合わせているので、とてもムレにくい素材です。その一方、保温性にもすぐれているので時季を問わずに使うことができます。
ただし、安価なものは羽根が枕の中から飛び出てくることがあるので、注意しましょう。
ビーズ
通気性がよく、粒の大きな素材のものは水洗いが可能な素材です。
独特の感触が大きな特徴で、流動性と柔軟性が高いためあらゆる体形に対応できる素材といえます。
枕に高さを求める人には中身を調節すると高さを出すことができるのでおすすめです。
つぶれても復元力があり平均4~5年と寿命も長いのがメリットですが、熱が内部にこもりやすいのとビーズが動く音が気になる人には落ち着かない素材といえるでしょう。
パイプ(ストロー)
ストローを細かく切ったような形の素材で、大きさや硬さに多くの種類があります。抜群の通気性をもち、虫がつく心配がないのが特徴。
価格もお手頃で、丸ごと水洗いできるため手軽にメンテナンスができます。
パイプの硬さや大きさなどによって寝心地が左右されるのもこの素材の特徴です。
素材に硬さがあるほど通気性は高くなりますが、プラスチックでできているので肌への当たりが硬く吸湿性がほとんど期待できない点がデメリット。
一方、やわらかくて小さなパイプを使った枕は通気性にあまり期待できませんが、感触はソフトです。
自分の好みや体質に合った感触を確かめてから選ぶとよいでしょう。